突然ですが皆さん、
僕のことを覚えていますか?




そうです、約1年前、

邪知暴虐の編集長カサイ

倒し損ねたオックンです。


何故僕がまた皆さんの前に現れたのか。

それは少し前に遡ります――




―――――――――――――――――――――――――





:お疲れ様です…


「「お疲れ様でーす!!」」


:はぁ…







:先輩、オックンさんっていつも暗いですよね…


:そっか…タマイ君は1年前を知らないんだね…

:??






遡ること1年前!! 
オックンは編集部天下統一を図り、あらゆる編集を


ブッ殺・・・  


ボコボコにしてきたッ!!!



最初の標的は、編集セイシュン

編集あずを刺突(後日奇跡的に生還)


しかし、最後の敵カサイ編集長と戦うも、完敗―—!!


俺は…弱いッ!!!

その結果、オックンは―—









「もぬけの殻」になってしまっていたッッ!!!!





:どうせ俺は編集長をボコせない… ハァ…





『異世界カウント2.99』打ち合わせ中 





:今日のネームもぶっ飛んでていいですね…! じゃあこれ… 編集長 …にも出しておきます


:よろしくお願いします! …なんかオックンさんって、いつも編集長の名前出すときに元気なくなりますよね


:あーいや…一年前にボコし損ねて…



ボコし…!?


:ああいえいえ、こちらの話です



:でもオックンさんもプロレスラーだったら、編集長に勝ってたかもしれないですねー 

     …なんて


!?!?!?





この時、オックンに電流走るッッ!!!

それは天啓ッ!!青天の霹靂ッッ!!





ありがとうございます! 打ち合わせお疲れ様でした!!


:!?!?






――――――――――――





『プロレスラーは最強!』

『プロレスラーなら問題ない!』


そうか!その方法があったか!
オックック… おっと、以前の調子が戻ってきたぞ!!




そして――








本当にプロレス道場に来てしまった…





ゴクリ…
いや、1年前から担当作にも変化があったし、
ウエイトだって増えた(太っただけ)!!

もう以前の俺とは違う!!!


行くぞ…!!!






すみませーん…! 



…!?!?!?







声出していけッー!!

「「オスッ!!」」






えぇ… 凄い熱気… 
これ本当にお邪魔していいんだろうか…









なんだァ、テメェ…



ビクッ!!


ゴ…ゴゴ…!!


こ、この覇気…!!


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!



これはッ――!!!









ババーン!!!
本物のプロレスラー
だッ…!!







:何の用だ? このプロレスリング・ノアを道場破りしようってんのか?



:…め、滅相もない!
僕はサイコミ編集のオックンと申します!!! 
 

編集長を力でぶっ倒すために来ました!!!



僕を・・・

弟子入りさせていただけませんか!!?






:………



やっぱり迷惑ですよね… 
はっ…!! もしかしてここで……


殺られる…!?!?





:テメェ…それは本気で言ってるんだろうなァ!!?


:も、もちろんです…






:よし! ビシバシ鍛えてにしてやる!!


:え!? いいんですか!?




プロレスラーってのはな、上をブッ倒してナンボだからな!分かるぜ!!

    練習着やるから、早く着替えてこい!




やだ… プロレスラー…優しい…!!




――――――――――――――――――――――――





ということで、着替えました!!



※練習生の方の顔は伏せております

:よし、上がってこい!


いざ、リングイン!!

は、はい!

これが…リング…!!




:マットっていうくらいですから、柔らかいと思ってたんですが、結構硬いですね


:まぁな、ほとんど木の板に布を被せてるだけだからな


:え?(この上で技を受けるプロレスラー超人すぎない?)





:来たな…! 





!!?  あ、あなたは…!





ババババーン!!!!




やるってんなら、徹底的にしごいてやるぜ…!!

:ひ、ひえ~~~!






:おいおい、俺だっているぜ!!




…!?!?






バ!バババーン!!!!




:今日アレでしょ? 死ぬまで追い込んでいいんだよね?


:ふ、ふえぇぇぇ!!




ドドーーン!!!


:岡田選手に清宮選手も…!



:一人でやるより、皆でやった方が気合入るだろ?


:な、なるほど…?






:練習生の方々もすみません… 僕の修行に付き合わせてしまって…




:やべぇ…もっと強くなれる… 昂ってきた…!!(ソワソワ



:あ…そういう…(察し



:じゃあ始めんぞ!



――――――――――――――――――――――――




――マット運動――


:まずはマット運動だな。俺の手本を見てろよ


巨体を感じさせない、軽やかな動き!

!?!?




:ほら、テメェもやるんだ


グシャア…


:ヘイヘイ!どうした!?



:いや、身体上がんないですって!!






――柔軟――


ペタァ


えっ!? 柔らかっ!?





あああああああ!!
これ以上いかないですって!!!





:いや、引っ張ったら意外といけんじゃない?





あ゛あ゛ あ゛ あ゛ あ゛ あ゛!!!



ここにッ!鬼がいるッ!!





――腹筋編――

うおおおおおお!!!!



:オラァ! 腹の下に力入れろ!!




これ…思った以上にすぐ腹筋に来る…!!

あ、あと1回…!!




:悪くないぞ! あと10回追加でいこうか!!




…えっ?



徐々についていけなくなってくる

ハァ…ハァ… きっつ…







:次は…


俺の上に乗って
ジャンプしろ



:ええっ!? 僕80㎏台ありますよ!?



:いいから、早く!


ええ… 平気なんですか…?



:よし、じゃあ交代だな



:え、交代って……



無理無理無理ィ!!






――たっつぁん――
(由来不明とのこと。腹筋のトレーニング)



見よ!この差!








――スクワット――







そして腕立てなど他数種目をこなしたのち――






無事死亡





:す、すみません…ギブです…





ヘイヘーイ! だらしねぇなァ!!

もう違う練習やってる!!




:まぁでも結構キツそうだし、もうこの辺でやめとく?





もう動けない…
けど、あの

邪悪の化身 カサイを倒すんだ…



このままじゃ
終われない!!





やります!!



うおおおおお!!





カサイィィィ!!見てろよ!!!!





:へぇ…



:やるじゃん






:ようし!じゃあ次はこれだ!!



ドーン!!!



:で、デカい…!!!



350㎏のタイヤだ! これを…



持ち上げる!!!




:やってみろ!!



ふん!ふん!ふん!




:前に押しだすイメージで! ほら頑張れ!!!






上がらない… くそっ…





:まぁ最初はそんなもんだ!

















―練習終了―





:はぁ…はぁ…



よく頑張った!!!





パチパチパチパチ



:皆さん…! ありがとうございます!





:じゃあ最後にアレやろうか!! 


NOAH流
気合注入の儀!!!

:いいすね!!



:え…?何するんですか…?



:お前もよく知っているだろ!




「千の言葉よりも一の逆水平」だ!



はっ…!?



『異世界カウント2.99』40話より
プロレス道、基本中の基本!



:俺たちの練習についてきたんだ!
大悪党(ヒール)カサイ戦に向けて、エールを送ってやる!!




:ほら最後だ、やるぞ!





:は、はい…(持ってくれ…俺の身体…!!)






ーーーーーーーーー






:んじゃ、いくぞ…







オラァ!!!




はっ…!! 脳内に幾千もの岡田選手のエールが駆け巡るッ!!!

これが
逆水平…!!!!

ありがたいお言葉、感謝します!!








:次は俺だ!ちゃんと歯ァ食いしばっとけよ!






ッシャア!!


はい!!

清宮選手の仰る通りです!!!

ここでの修行、絶対に忘れません!!







:よし、俺の番だ。記憶飛ばねぇように気をつけろよ…!



こ、怖ええ…(ドキドキ







ウラァァア!!!




そ、そうか!!

カサイ編集長撃破には折れない気持ち
それを忘れるなってことですね!!!






:最後はテメェの番だ。



:え!? 僕もやるんですか!?



:ああ! お前の思い、俺にぶつけてみろ!!!







う、うおおおおおお!!!!




いいねェ!! おおおおおお!!!!





ガシッ!!!



:へっ、漢になったじゃねぇか…!



:ノアの魂は、しっかりと受け継がれたな



:カサイなんかぶっ飛ばして、お前の時代創ってこい!!





本当にありがとうございました!!



皆さん…!! ありがとうございます!!

この恩は絶対に
結果で返します!!!








:最後に餞別だ。これを持っていけ





…こ、これはッ――!!






―――――――――――




【数日後―― 編集部】




:いやー今日も忙しいなー


カサイィ!!!



:え?






俺はギガント・オク!! 

これまでの辛酸をなめ続けた日々…ここで清算させてもらう!!


勝負しろコノヤロー!!!!










:え、やだよ









:え…?









そう…!! 

世界最強の“プロレスラー” 
たった一つの弱点…!!


それは…



「リングに上がる意志がない相手とは戦えない」


ということッッ!!





:オックン、次の打ち合わせ何時からだっけ?



:いや、俺はギガント・オク…



え?




:15時からです…



:りょーかーい







:……










こうして、編集者オックンの下剋上マッチは、

試合不成立

叶わぬものとなってしまった!!





このコラムを読んでいる読者諸君には


試合の様子をお届けできなかったこと、

誠に申し訳なく思う!!!






しかし!!




【2022年07月16日(土)日本武道館】

ABEMA presents DESTINATION 2022!!







ここで熱き戦士達の、


血沸き肉躍るファイトが見られるので、


是非足を運んで欲しい!!





詳細は↓をチェックだ!!!

https://www.noah.co.jp/schedule/361/)
※外部サイトにジャンプします





そして大会の前日には、

現在電子2巻まで刊行中の

『異世界カウント2.99』単行本を手に取って、


興奮を深めていただきたい!!








読者諸君!



それではリングで会おう!!